2017年7月20日11時30分
愛知、岐阜両県の鉄道駅に掲示中の自殺防止ポスターが波紋を広げている。
鉄道利用者への影響を指摘する文言を盛り込んだところ、有識者らが自殺者の遺族を傷つけると指摘。
抑止効果についても疑問が寄せられた。苦情を受け、一部に撤去の動きも出ている。
ポスター制作を呼びかけたのは名鉄。
JR東海、近鉄、名古屋市営地下鉄も賛同し昨年10月、約850枚を441駅に掲示した。
スローガン「STOP自殺」や相談電話の番号のほか、
「鉄道での自殺は、大切な命が失われるだけでなく、鉄道を利用する多くのひとの安全や
暮らしに関わってきます」との文言を書き込んだ。名鉄では年20~30件の鉄道自殺があり、
遅延や損害が発生、遺族に賠償請求することもあるといい、自殺対策は同社にとって切実な問題だ。
だが、この文言について13日、名古屋市自殺対策連絡協議会で、
遺族の自助グループのリメンバー名古屋自死遺族の会代表幹事花井幸二さん(50)が
「身近な自死を防げず、自責の念に駆られている遺族をさらに追い込む」と指摘した。
効果についても「『世間に迷惑をかけるからやめよう』と当事者が考えるだろうか」と疑問を呈した。
(後略、全文はソースで)
朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASK7M5668K7MOIPE02V.html
「STOP自殺」のポスター=名鉄提供