婚約者の彼女の家に行ったとき彼女妹に迫られて全てを失った。




196: 1 投稿日:2013/11/05(火) 22:50:23.23 ID:yjitVdyO0
おっさんの昔話投下。 

俺とA子は部署の違う社内恋愛。 
年齢は同じだが、A子は中途採用なので俺の方が1年先輩。 
A子が入社してすぐに社員食堂で挨拶して、趣味が同じだったので 
仲良くなり付き合うにいたった。 

2年たっても3年たってもイチャコラ仲良しで「そろそろ結婚を」という雰囲気になった。 
A子も同様だったようで、俺を自宅に招いてA子両親とA子妹に紹介。 
温かく迎えていただきA子宅にしばしばお邪魔するようになった。 
(俺の実家は地方なので年末にでもという予定だった) 

ある日、アポ済でA子宅を訪ねるとA子妹が独りでいて 
「他はもうすぐ帰るから上がって待っていてください」という。 
そこでノコノコ上がったのが運の尽き。 
非常識だったなと思う。 

応接で新聞読んでて気配を感じ、顔をあげたらパンツ一つのA子妹がいた。 

意味も状況もわからなかった。 
そいつが俺に抱き着いてきて、もっと状況がわからなくなった。 
「A妹の気が狂った」と思ったような。


197: 2 投稿日:2013/11/05(火) 22:51:16.71 ID:yjitVdyO0
長年忘れようとしたことなので詳しくは書かないが 
「姉ちゃんよりわたしが」「俺さんが好き」といろいろ言ってはいた。 
俺は「やめろ。やめなさい」を繰り返してたと思う。 
パニックになりながらも身体を引きはがし、両手を突っ張って必死で防御した。 
蹴り飛ばせば簡単だと思ったが、どんなでもA子の妹である。 
それは出来ず、押し合いしてたらA子妹が先に力尽きて諦め 
しゃがみこんで泣き始めた。 

「こういうことは2度としないように」と言い聞かせ 
「ご両親にもA子にも黙っておくから」と、その日は素知らぬふりで通した。 

そうしたら俺が帰った後、A子妹があることないことないこと喋りまくり 
A子一家が大修羅場と化した。 
すごい剣幕で夜中に呼び出され、地獄の死者のような顔のA子一家に詰問された。 

全身から血の気が引いた。 
A子妹の言い分が通れば俺は鬼畜な性犯罪者ということになる。 
膝をガクガクさせアゴをワクワクさせ、乾いて張り付いた舌を必死で動かし全力で弁明した。 
どう見ても疾しいのは俺に見えたはず。 
本気で人生終わったかと思った。 
しかし落ち着いて来れば、徐々にA子妹の発言も綻びがでてきて 
もともと俺側のA子がそこを突っ込み、最終的にA子妹が自爆気味に白状して 
なんとか崖っぷちで誤解を解くことができた。


198: 3 投稿日:2013/11/05(火) 22:52:48.59 ID:yjitVdyO0
それでもA子母はこっちをにらんでいた。娘を信じたいだろうから無理もないが。 
A子父はもう少し冷静で「申し訳なかった。お詫びはまた改めて」といって 
「ただ俺くんのことで娘がこうなると、その、つまり」と 
要するにもう来るなという趣旨のことを俺に申し渡した。 

A子との付き合いが禁止されたわけではない。 
A子は何度も何度も謝ってきたし「難関を愛で乗り越えるんだ!!!」と 
一時的にはむしろ盛り上がった。 

だがしかし。 
俺たちが描いていたのは「周囲に祝福された温かい結婚生活」で 
それはもう崩壊した夢に過ぎなかった。 
A子両親の俺に対する複雑な視線は最後まで変わらなかったから。 
逆境に耐えてでも2人だけになっても愛を貫くような覚悟は・・・正直無かった。 

A子は実家住まいで家族からのネガなプレッシャーに耐えられなくなり 
俺はデート中にA子妹の裸体がフラバして気分が悪くなったり 
会話も盛り上がらず、嫌いになってないのに会うのが苦痛になった。 

1ヶ月くらい連絡をとらず(会社ですれ違うくらいはあったが) 
独り自宅で「あの素晴らしい愛をもう一度」を果てしなくリフレインするほど病んだ頃 
A子に別れ話を持ち出された。


200: 4 投稿日:2013/11/05(火) 22:54:03.76 ID:yjitVdyO0
嫌いになってないので「いやだ。別れない」と粘った。 
A子も「わたしだって別れたくない」と泣いた。 
26歳が二人して「別れたくないよ。え~~ん」と声を上げて泣いた。 
A子がしゃくりあげながら「でもこれからどうしよう」と言って 
2人とも急に正気に戻って冷めた。 

「どうもならん・・・」「縁が無かったねえ」 
それで面倒事をまとめて捨てるように別れた。 
方法はいろいろあった。もっと2人で考えれば・・・というのは後から思った話。 

A子はその2か月後退職し、俺の同僚(別部署)の転勤について行ってすぐ結婚した。 
この割り切る素早さには驚いた。 
同僚は顔見知り程度だったが、たぶん俺がヘタレで世間知らずで中途半端な常識人で 
言えなかった一言、「安心して俺についてこい」を言えるやつだったのだろう。 
自分を棚に上げて激しく嫉妬した。






201: 終わり 投稿日:2013/11/05(火) 22:54:54.77 ID:yjitVdyO0
A子が退職前に会社で俺の弁護を吹きまくってくれたおかげで、おかしな噂からは逃れた。 
腫物扱いで身の置き所がないにはかわらなかったが。 

直接の修羅場は書いた通り。 
だが今振り返ると、失恋後、全部を失恋のせいにして仕事も収入も未来も自尊心も捨てようと 
していた頃が人生の最大の危機だったような気がする。 
それは唐突に出会った今嫁に救ってもらったからいい。 

A子夫婦とは何年もたってから1回だけ会った。 
仲良さそうだったからまあいい。 

A子妹はあっちの人と結婚して日本海を渡った。 
わざわざハガキが来たから即捨てた。 
こいつはどうでもいいが、思い出すとやっぱり許せんw


202: 恋人は名無しさん 投稿日:2013/11/06(水) 02:19:10.33 ID:scd9SghP0
ヘタレ


203: 恋人は名無しさん 投稿日:2013/11/06(水) 07:27:34.63 ID:v0wTXIbii
今が幸せそうでよかった…。 
お疲れ様ッス。