小学生の頃クリスマス会なるものが開かれた。貧乏な家庭だったので特別な日という認識は一切なかった。
もう記憶も曖昧なのでところどころ補完させて書きます。
小学生の頃クリスマス会なるものが開かれた。
うちはどん底では無いが貧乏な家庭だったので、クリスマスだから特別な日という認識は一切なかった。
そんなだからか、クリスマス会で何をやるかの話合いで
俺は真っ先に手を上げて「クリスマスツリーを飾ろう」と言った。
クラス中で「それいいねー!」な雰囲気になり、俺も良い意見が出せてワクワクしていたと思う。
他にもプレゼント交換とか、歌をうたうとか、案が色々出てそれなりの会になりそうな感じがした。
「クリスマスツリーは誰が用意する」って話しになった。
すると、真っ先に(今考えると憎たらしいガキの)K君が
「言い出しっぺが用意するのが普通」
と、正論めいた事を言って来た。
言われた瞬間、俺はドキっとして固まってしまった。
なんとかそれだけは避けたかったから色々言ったと思う。
公園の木を拾ってこようとか、使わなくなったのを持ってる人が持ってこようとか
とにかく必死に俺が持ってくるという流れを変えたかった。
なぜならうちはクリスマスツリーなんて見たこともないから古いのを持ってくるなんて事ができない。
きっとクリスマスツリーなんて余計なものを買うお金は一切うちには無いはず。これは母を困らせてしまうぞ。
そんな事を一瞬で悟ったのだ。
教師なんだから必死なガキ見て察しろや!と今なら思う。
やがて何度も繰り返される「言い出しっぺ理論」に耐え切れず、しまいには折れて「親に頼んでみる」と言ってしまった。
今考えると「クラス全員で決めたことを正論気取って責任転嫁してんじゃねえ」とでも返せるぐらいには正論なんて無意味な物だと、経験を重ねたからこそ思う。
だが、その時は全然考える余裕もなく、そんな経験もなく、ただただ悔しさでいっぱいだった。
正直クリスマス会なんてその瞬間どうでも良くなった。休もうかとさえ思っていた。
俺はとにかく明日にでも「やっぱり無理だった」と言えばなんとかなると思ったので
母が帰ってきてすぐ、言うだけ言おうと
「学校でクリスマス会やる事になってクリスマスツリーを飾ろうって言ってしまった。言い出しっぺが用意するのが普通って言われた。無理だよね」
って言ったと思う。泣きながら言った気もする。あんまり覚えてない。
そしたらいつも鬼ババアみたいな事を言ってたはずの母が
「それなら日が近いから誕生日プレゼントも一緒に買おう」と言いだし、仕事が終わってすぐなのに、もう夜なのにその足で駅前まで一緒に行き、ゲームボーイと2400円の小さいクリスマスツリーを買ってくれた。
道中、母と「K君も言い方がきついね」なんて言いながら雪の積もった道を歩いたのをかすかに覚えてる。
今考えると、色々母の気持ちを察する所もあるが、当時の俺には一切そんな感情はなく
肝心のクリスマス会はどうでも良くなり、ゲームボーイで遊ぶ日々を過ごした。
その後色々あって、整理のつかない気持ちなどで一時期すごい憎んでおり、何年も会わなかった。
久々に母に会ったのは2年前。その前にも何回か会ったが、ひときわ母の背が小さくなっていて少し寂しい感じがした。
おわり。
あなたのは単なる逆恨み。
なに言ってんのこのばか
俺の学校でもそんな事件あったぞ。
結局先生の「家から持ってきても面白くないから、みんなで作ろう」って発言で、ツリー自作になった
どうなるかは、教師の力量もあるよね
えー
情が無い奴だな
Kくん乙
とかいろいろ方法があるだろうに 無能教師!
やりたくないから誰も言い出さなくなるという諸刃の剣
引用元: ・今までにあった修羅場を語れ 24話目
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません