痴漢に襲われた時。犬が戦ってました。痴漢と…。
高校生の時、夏だったので日が暮れてから犬の散歩に行った。
うちの犬、散歩は大好きだけど、遠出はしない。家のまわりぐるぐるしたり家が見える範囲くらいまで。
その日はうちの犬にしては長距離ルート。家は高台にあって、下に川(用水路)が流れてて遊歩道がある。
その遊歩道を家が見える範囲まで行って帰ってくる。
しゃがんでたら、いつも鳴かない犬がワンと一声。何事かと顔をあげた瞬間、後ろから羽交い絞めにされて口を手で覆われた。
わけもわからずビックリして抵抗していたら犬が猛烈に吠えて、男が「いてっ」と叫び、そのあとは男の悲鳴。
私はただただ、茫然。
犬が戦ってました。痴漢と…。
あるいは、小さい犬だと舐めていたのかも。
でも、よく知られているようにダックスフントは猟犬。
ものすごく力が強いし、噛みついたら離さない。
そしてうちの犬はものすごく凶暴なんです。
そういうのもあって、犬がいれば痴漢なんか平気と思ってたところはある。
でも実際体験する事になると、ただただパニック。
すごかったです。
犬、すごいフットワークで男の攻撃を華麗に避けて、隙を見て足だの腕だのにガブガブ。
男はTシャツに膝丈のズボンだったので、もう、血だらけ。
本気で犬が痴漢を食い殺すかと思った…。
とうとう男は犬を掴んで投げつけ逃げ出したんだけど、犬は鮮やかに着地すると、そのまま飛び出し
痴漢を猛烈に吠えながら全力で追跡。
ダックスって足短いでしょ。でも、すんごい脚早いんですよ。
うちの体育会系の兄(身長185)の全速力と勝負して負けないくらい。
固まったままだった私も慌てて犬を追ったら、公道に止めてあったワゴン車から犬がポイされた。
犬はさらに車を追跡しようとしたけど、慌てて捕獲。
興奮してもがいてたけど、しばらくして落ち着くと私をぺろぺろしてくれた。
痴漢の血がつきそうでちょっとイヤだったけど。
私もやっと思考回路が回復してきて、兄に電話。兄は帰宅途中で、すぐ来てくれた。
そして私と犬見て兄ビックリ。犬血だらけでした。
現場にもかなり血がついていたから、大けがだったと思う。
でも病院には行かなかったみたいで、結局捕まっていない。
帰宅した母が顛末を聞いて卒倒しそうなほど驚いてたけど、犬をぐりぐり撫でまわして褒めてた。
その晩は肉だのヨーグルトだの贅沢三昧に甘やかされてました。
警察犬も真っ青
小型犬だから痴漢も油断したんだろうね
ざまあだわ
でも、獣って本気の戦闘態勢に入るとかなり強いんだよな。
なんでも、道具を使わない素手の勝負なら、家庭で普通に飼われているイエネコが
ほぼ人間を互角の勝負をするそうだ。
古代ネコを飼い始めた人間が、自分たちの手に負えない大きさのネコは飼育せず
なんとか手懐けられる小さいサイズのものを飼いならしたためだそうだ。
うおー ワンコー!よくやった!グリグリグリ!
あとあと考えると、拉致されるところだったんですよね。
でも私には犬が格闘している印象があまりに強くて、もう、それだけです。
犬は見た目は可愛いですけど、歯をむき出しにして唸ったり吠えたりしている顔はすごいですよ。
私にはあまりやらないんだけど、兄に叱られると怖くて逆に向かっていくの。
私はチビだし、体重なんか兄貴の半分しかない。そんな兄でも、犬が歯を剥いて吠えるとビクってひきます。
普段兄貴があまりに身近で、もうね、塗り壁みたいで隣でご飯食べてるとすごい圧迫感…。
痴漢男も兄貴よりずっとヒョロイくせに、羽交い絞めにされたら動けなくて、それもパニックだった。
私の学校は男子が圧倒的多いんだけど、今までは一番大きな男子でも兄貴より軟弱に見えて正直ナメてたんだけど
あれ以来男子が目の前に立つだけで警戒してしまいます。
あ、あと、兄貴が迎えに来た時、「なんか、お前臭くない?」と言われて、握りしめていた手を見たら、
犬のう○ち、持ってました。
拾う時、ビニールに手を入れて掴んで、袋の口を結ぶんですが、掴んだところで羽交い絞めされたため、
その手で抵抗したみたい…。
私にも犬にも付着していなかったので、
痴漢、う○こ まみれです。
車のシートにもついてるといいなー。
米欄で疑問形があったので、それにこたえる形で。
痴漢は犬をひきはがそうと、背中の皮を掴んだんですよね。
猫を摘み上げるみたいに。でも、犬は魚みたいに体をくねらせてその手にがっぷり。
さらに痴漢の体を駆け上がるように二の腕までがっぷり。下に落とされたと思うとすぐとびかかり、
ズボンの裾とかに食らいついて払おうとする痴漢の手にまたがっぷり。
尻もちついた痴漢の腰のあたりにがっぷり食いついて、首を振って仕留める気まんまん。
家で兄にやる時もそんな調子ですが、本気じゃなかったんですね。兄の被害はせいぜい歯形1個ですから。
痴漢、もうギャーギャー悲鳴あげて逃げてましたよ。
私が道路に出た時、犬は痴漢と一緒に車に乗り込んだみたいで、猫みたいに掴まれて窓から放り出されたんですけど、
やっぱり体を振って首の皮を掴んだ手にがっぷり。これは一番痛かったんじゃないかと思われる。
でも犬も走っている車から放り出されてたし、私も慌てて犬を助け(?)に行ったけど、そんな私をスルーして走り出し、
私の「お座り」と「待て」の連呼でやっと停止。
車のナンバーなんて見る余裕なかったです。
もっとも、私はウチの車のナンバーも覚えていないし、知っている車種はウチの車だけ。
兄にも母にも「ナンバー覚えろよ」と言われたけど、女子高生なんかそんなもんだ!!と言い返してました。
覚えているのは、黒っぽいワゴンで、後ろの窓が黒かった事だけ。
犬は兄のお父さんがくれた兄の犬で、欲しくなかった母は「これでやっと役に立った」と言ってました。
犬の方は母が世界で一番好きなんですけどね。家にいる間ずっと母のあとをついて回り、トイレやふろの前で待ち伏せする
ストーカー野郎なんです。母はそのあたりが兄の父にそっくりだと言いながら毎晩一緒に寝てます。
私と兄は異父兄妹です。
兄父と母は離婚、私父と再婚ですが、私父は亡くなりました。
兄父と兄は普通に会っているし、クリスマスなんかは私にもプレゼントくれるんですが、
突然犬連れてくるようなちょっと変わった人です。
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